考えるな、感じろ!

「考えるな、感じろ!」
とはかの有名なブルース・リーの言葉だが、この言葉を胸に、少し古い映像になるが、伝説のスケーターMark Gonzalesのスケーティングを見て欲しい。とにかくに前半の一分だけでも見て欲しい!

大都会の町並みを、まるでスキーのゲレンデのように滑り抜けるMark Gonzales。彼は、スケートボードで手すりを滑るなどの現在のストリートスケートを開拓した、知る人ぞ知る伝説の人物である。彼のスケーティングを見てスケートを始めた今日のプロスケーターも多い。

昨今、彼よりも技術的に優れ、大技をメイクするスケーターは多い。しかし彼ほど街と一体化し、街をスケーティングで彩れる人物はいないと思う(時に住人といろいろ衝突しているが…)。彼ほどハートに訴えかけてくるスケーターはいないのだ。私は純粋に彼の滑りに見とれてしまう。

近所迷惑うんぬんの問題はさておき、とにかく彼の滑りは、優雅で美しいのだ。何か美しい芸術作品を鑑賞した時のような、興奮と躍動感が伝わってくる。

固くて冷たい都会のコンクリート群が、彼の手にかかれば、スリリングなゲレンデに変わるのだ。この感性は素敵だ。

彼の滑りはただのテクニックの披露じゃないんだ、画家の絵筆のように描かれる彼の軌跡はぞくぞくするほど創造的で、美しいんだ。